モトーレン阪神BMW高槻支店 Dさん&モトーレン阪神BMW芦屋支店 Tさん
「BMW アドバンスド・ジーニアス」を取得されたHanshin BMW 高槻支店のDさん、さらに資格テストで全国1位の成績を収め取得されたHanshin BMW 芦屋支店のTさんにお話を伺いました。
Dさん: Hanshin BMW 高槻支店
別ブランドディーラーでの営業経験を経て、2010年からBMWに携わる。2015年には「モトーレン阪神初のジーニアス」として活躍。
Tさん: Hanshin BMW 芦屋支店
旅館勤務時にBMWのジーニアスという職種を知り、BMWの世界へ。2015年にジーニアスとして入社し、この度「アドバンスド・ジーニアス」として全国トップの成績を収め資格を取得。
Dさん:「ジーニアス」とは一般的なセールスと違い、クルマを売らないブランド・アンバサダーで商品説明を専門とし、セールスとサービスを知識力でフォローするショールームスタッフです。
販売の最前線に立ちながら売り買いに関する事柄は一切しないのが、この職種のユニークなところです。ご自身がお買物をしている際、いきなり店員に話しかけられると「売りつけられる」と思い、壁を作ってしまうことはありませんか?BMWでもクルマにとても詳しい方もいれば、「よくわからないけど見てみたい」という方までさまざまなお客様がご来店されます。
特にはじめてご来店されるお客様はワクワクした気持ちとともに緊張されている方も多いです。そこで、私たち「BMWジーニアス」はご来店されたお客様と初めて話すスタッフとなります。セールスと違いクルマを売ることはしないので、お客様へプレッシャーをかけず緊張をほぐし、セールスとは違った側面でBMWの魅力やこだわりをお伝えすることで「BMWっていいな」と思ってもらえるきっかけを作り、商談に入るタイミングでセールス・コンサルタントにバトンタッチします。
Tさん:「BMWアドバンスド・ジーニアス」とは、2021年ごろから新たに設けられた「ジーニアス」という職種の中の一つのステップです。
下からクオリファイド、サーティファイド、アドバンスドと設けられております。「アドバンスド・ジーニアス」は普段の積み重ねがないとできないよう内容となっており、商品説明はもちろん、自分たちの所作やお客様の言葉の奥の内容を紐解く力を見られます。全国でも合格者が数少ない難関資格です。
Tさん:私の場合、「変わったことは特にない」のが正直なところです。でもそれが実は一番良かったことなのだと思っています。
「アドバンスド・ジーニアス」という肩書きや成果よりも、無理に気張ることもなく自分を大きく見せることもなく、今までと変わらず自然体でいられることが一番だと感じております。
Dさん:ジーニアスとしての立場上、直接お客様に販売をすることはできませんが、それでも「君からBMWを買いたい」と言っていただけることがあります。
その言葉をいただけたときは、自分の接客や対応がお客様の信頼につながっているのだと実感でき本当に嬉しくなります。商品やサービスそのものではなく「自分自身」を信頼して選んでもらえたことは、仕事をするうえで何よりの励みになります。
一方で、日々の業務の中で大変だと感じるのは、情報の変化に常に対応していかなければならない点です。BMWは常に進化を続けています。そのため、常に自分の中で商品情報の知識をアップデートし、正確に理解しお客様に共有できるようにしておく必要があります。そのため、毎日のように商品それぞれのエンジンの仕組みや燃費などを勉強しております。最近だとタブレット端末などを使用しよりお客様へ商品情報をお伝えしやすくしており、よりBMWの魅力を視覚的にも伝えられるように工夫しております。
Tさん:最も大切なのは「この人はいい人だ!」と思われるような振る舞いや姿勢を常に心がけることだと感じています。知識やスキルも重要ですが、人として信頼されることが最終的にはお客様との信頼関係にもつながります。
また、お店のお客様の全体像を把握できるのは、店長の次にジーニアスとなります。そのため、ジーニアスはもしセールスが忙しくて手が回らない時にも、周囲と連携してスムーズにサポートできる体制を整えておくことでお客様に「ここなら安心できる」「ここでクルマを買いたい」と感じてもらえるような信頼を築くことができます。そして何より、日々のコミュニケーション能力を鍛えていくことがすべての基礎になります。ちょっとした会話の中にヒントがあったり、信頼が生まれたりするものです。日々の積み重ねが、資格取得後の活躍にも大きくつながっていきます。
Dさん:やはりアイスブレイクが一番大切かと思います。特に最初の3秒でいかにお客様の心を掴めるのかが重要になってきます。最初の3秒でお客様の心を掴んだ後、それぞれのお客様のソーシャルスタイルがどれに当てはまるのかを見極めるように意識しています。
ソーシャルスタイルとはコミュニケーション理論の一つで、人の感情と意見の強弱によって「アナリティカル」「ドライバー」「エミアブル」「エクスプレッシブ」の4つのタイプに分類し、相手に合わせたコミュニケーションを取ることで円滑な人間関係を築くことができるものです。お客様と距離を縮めた時、もしお客様が引いたり腕や足を組まれた場合はお客様が壁を作っている状況です。
そんな時は心を開いてもらえるように自分自身の内面を見せられるように話をします。ご来店いただいたお客様に「ここにきて良かった」と喜んでいただけるよう丁寧に向き合っています。
Tさん:お客様が店舗に入ってこられる「入口」は、最も大切な接点のひとつです。お客様の目的は人それぞれです。修理のためかもしれませんし、新しいクルマに興味があるのかもしれない。あるいは、ただふらっと立ち寄っただけということもあります。この「入口に来られたタイミング」は、お客様の表情や態度から情報を掴みやすい重要な場面です。
だからこそお客様の目的や気持ちを素早く見極める力が求められます。
たとえば、お客様が目を泳がせているのか、ある商品にロックオンして探しているのか、その違いを感じ取ることで自然と声のかけ方や対応も変わってきます。
「状況に応じて柔軟に対応できるかどうか。」この力こそが、「ジーニアス」と「アドバンスド・ジーニアス」の違いを分ける鍵なのではないでしょうか。
お客様がふと立ち寄った空間で、安心して過ごせる雰囲気をつくること、その中で「この人から買いたい」「このお店がいい」と思ってもらえるような「空間づくり」と「対応力」を意識してみるのがいいと思います。